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「少女は闇を抜けて―女子少年院・榛名女子学園」

家田 荘子 (著) 幻冬舎

内容は非行少女たちの非行に走った経緯とその立ち直り。7例。

当然重苦しい本で、中々進まない。読み終われる自信がないので、まだ途中だがちょっと書いてみることにした。

全員が破綻した家庭に育っている。破綻家庭が飛行の原因であることは明らかだ。ここまで来る前に両親を再教育することができていれば、このような少女たちの非行は起こらなかったに違いない。

少女たちは家庭に居場所を持てず、寂しくてたまらない。寂しさを抱えて街をさまよえば、誘惑が待ち構えている。なんとかならないものか。その親達に苛立ちが募る。

しかし、処女たちは学園を出れば、その問題家庭に戻らなければならない。なんとも歯がゆさを感じる。

DV,性的虐待、無視、等々。それぞれの家庭は、それぞれの問題を抱えている。

実は私の育った家庭も、彼女らの家庭に負けない破綻ぶりであった。私が何故非行少年にならなかったのかは自分でも分からない。母親は「あの子はぐれるだけの勇気がない」と言っていたが。


読了して感じたこと。

「暴力の怖さ」

以前、被災地の犬の扱いについてレクチャーを聞いたときに「犬が人間を噛むと、犬の心が壊れるから。噛ませてはいけない」と言った講師がいた。どうやらこのことは人間にも当てはまるようだ。

最後に読んだ2例は、いずれもDVの家庭に育ち、自分も暴力を振るって少年院送りになった少女。うちの一人の被害者は死亡寸前まで痛めつけられた。しかもその理由はごく些細なこと。

二人とも、幼いときから両親・父親・母親に殴る・蹴るの暴力を受けて育った。そして中学生になると非行(最初は万引き)が始まり、やがて自分が弱いものに暴力を振るうようになる。

そして、自分の暴力に陶酔するようになる。(こうなれば麻薬と同じ)それとともに、被害者の痛みや苦しみに鈍感になる。これが心が壊れると私が言ったことだ。

自分の起こした暴力沙汰を、冷たい笑いを浮かべながら淡々と(冷然と)話す。読んでいて寒気がする。「人の心はここまで壊れるのか?」

私がわからないのは、「これは環境か遺伝か」ということ。環境が悪かったのは分かる。しかし、どうもそれだけではないのではないか、と感じる。「遺伝的な要素があるのではないか?」

少なくとも、嗜虐的な傾向は遺伝するように思う。

そうだとすると、いずれその遺伝子が発見されば、嗜虐的要素を持つ胎児は人工流産をして生まないようにしようと言う人が表れ大論争に発展するかもしれない。

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