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絶望の大国、中国の真実(要約・1)

絶望の大国、中国の真実―日本人は、中国人のことを何も分かっていない!
宮崎正弘、石 平著、ワック刊

時間のない友人から要約を頼まれたのでここに上げておきます。お暇と興味のある方はどうぞ。
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第1章 中国人はカネしか信じない

来世や神様を信じるのはバカ
儒教も道教も来世を語らない。仏教が入って中国にも初めて来世と言う概念ができた。そして1949年に共産党が政権をとって唯物主義になった。来世とか神様などと言うものは、人を騙すためのものであって、利巧なものは信じないと思っている。知識人ほど信じていない。

お香典は合法的な収賄
中国には香典返しはない。貰いっぱなし。現世利益だけの世界。
「天網恢恢疎にして洩らさず」の天とは
そういう言葉はあったが芋の中国では実感がない。「天」というのは中国の皇帝制を維持するための政治概念ではないか。

中国社会の唯一の共通項はカネだけ
根本的な精神世界の部分においては、今の中国人とイスラム人は正反対。したがってウイグル地区、チベット地区を中国が治めることは出来ない。
霊性を軽んじる社会は成り立たない。中国社会の共通項はカネ。中国人が信じているのは現世での享楽だけ。

論文発表もカネ次第
地位も名誉も金で買う。学術論文もカネ。学術雑誌に論文を発表するのはカネを払えば良い。ただし学術雑誌のレベルによって代金が違う。北京の権威 のある学術機関の学術誌が論文の値段を発表している。日本の汚職は自分の政治活動のためだが、中国では子供のため、大金の賄賂を取って子供を海外に送る。 汚職で得た金は全部子供が持っていく。その後自分が捕まっても大丈夫。

宗族(そうぞく)という形でまとまっていた
中国ではお墓が宗廟という宗族のお墓になっている。村で一番立派な建物。一つの宗族で一つの村を作っている。幾つもの村になっていることもある。
孔子のこころは、中国ではとっくに死んでいる
中国には道徳はない。孔子が説いたのは理想である。中国は知識人と庶民とが隔絶している。論語を読むのは知識人だけで庶民は読まない。塾も寺子屋もなかった。農村に居た知識人は共産革命の時に皆殺された。

中国人は「仁」、日本人は「義」
日本人の場合は親兄弟よりも義理のある友人を大事にして自分の名誉を守る。これが義理。中国の場合は、水滸伝、三国志に出てくる義理人情は表面的 なもので、仁を重んじる。中国では昔寛大で知識が広く判断力のある人を大人(ターレン)と言って尊敬した。しかし現在ではタ-レンとは高級官僚のことで、 庶民をそう呼ぶことはない。

金儲けの神様になった関羽
関羽は元々は中国では義の象徴だった。しかし今は金儲けの神様になって、大きな神社に祀ってある。その経緯は不明。

中国人に「赤穂浪士」はわからない
中国人にもアメリカ人にも、「赤穂浪士」は老人に対する集団計画殺人にしか見えない。日本人が何故これを観て泣くのかが分からない。日本人が泣くのは、彼らの義侠心、忠誠心に感動するからだが、中国人には忠誠心の対象がない。中国人は国のためには誰も死なない。
今の中国は世界史的、文明史的に非常に特異で、人間社会存立に必要な宗教・愛情・道徳・ルールのいずれも持っていない。今の中国を維持しているモ チベーションは金儲けだけ。経済が成長して皆が金持ちになっている間は良い。この神話が成立しなくなった時にこの社会を維持するものは独裁権力しかない。 社会としての中国はとっくに崩壊済みで、政治共同体としての中国だけがまだ生きている。

中国人の理想の人物は
諸葛孔明、関羽、の他に包公(パオコン)という公平な裁きをした人が信仰されている。海瑞(ハイルイ)は汚職をしなかった政治家だが現代の中国で は忘れられている。中国は受験競争が激しいので、合格祈願には諸葛孔明に絵馬を上げる。信仰心はないが困ればお参りはする。仏教寺院には病気を治したい人 が大勢来ている。

温家宝」は泣きの名人
江沢民は人気がないが、鄧小平と温家宝は人気がある。周恩来も毛沢東の茶坊主に過ぎないのに人気があるのと温家宝は同じ。温家宝の経済政策は失敗 ばかりだが、涙を流すので人気がある。貧しい山村の学校に行けない子供を抱いて、可愛そうだと泣く。四川省の被災地の子供を見てまた泣く。それで中国の国 民は感激して尊敬どころか信仰してしまう。アメリカの政治指導者は涙を出したら落選する。

歴代指導者は「コワモテ」と「涙」の二人三脚
周恩来には庶民の味方と言うイメージがあるが、彼が庶民の味方になったことは一度も無い。彼のやったことは毛沢東のご機嫌取りだけで、それで自分 を守った。そして庶民の味方であるように見せる。毛沢東もそれを知って利用していた。中国共産党は何時の時代でもコワモテのトップの他に、庶民の味方のイ メージを持った人間を作ってきた。毛沢東の時代は周恩来、今は温家宝。江沢民は人気がなかったが、朱ヨウ基がいた。温家宝の奥さんはものすごい汚職をやっ ている。

正義の味方は、現実社会にはもはやいない
日本の水戸黄門に相当する中国の庶民向け娯楽ドラマでは、悪の権化が悪の限りを尽して最後に超能力を持ったスーパーマンが出てきて悪を懲らしめ る。人間社旗の中にはもう正義の味方は居ないので、現実以外の物にすがるしかない。現在天子を名乗るカルト集団がどんどん出て来ている。代表は法輪功。こ れは王朝末期の共通症状。共産党王朝も末期である。

官職の売り買いは日常茶飯事
現代中国の売官は歴代王朝と比較しても末期症状。
官吏は自分のポストを全部お金で買っているので投下資本を回収するために汚職をやる。こうして汚職が広がり、全体が汚職構造になっている。軍も同 じ。上官に賄賂を贈って栄転すると新しい赴任地で収賄を始める。タクシーの中で管理がビールを飲むと日本では大問題になる。中国では当たり前のこと。

賄賂のお金でお尻の整形
鞍山市の国税庁の女性幹部は高額の収賄をし、そのお金で全身を整形した。お尻の整形に学校が一つ作れるくらいのお金を使った。マカオに連れて行っ て博打をする。わざと負けて相手を勝たせる。これは領収書が出るので堂々とお金を持って帰れる。共産党の中央委員の地位も買える。

第2章 汚職まみれの共産党と暴走する人民解放軍

噴飯物のある対談
岡本行夫と佐藤優の対談で岡本氏が「中国人で今アメリカのハーバードなどに留学している連中が中国に帰って指導者になると中国も大きく変わるだろ う」と言っていた。これは酷い見当違いだ。中国のことを全く分かっていない人が中国を語るべきではない。中国の指導者になれるのは共産党の中で上り詰めた 人だけで、アメリカ留学は関係ない。

太子党、上海派、共産主義青年団、三つ巴の権力争い
中国の歴代王朝を守ってきたのは軍隊。民衆が立ち上がっても堅固な体制は倒せない。倒せるのは軍が裏切った時。共産党王朝が倒れるのもこの軍が裏切る時になる。

共産党は軍をコントロールできるか
中国は実態的にはとっくに共産主義を捨てている。今は自分達の独裁権力を守ることが目的化している。その担保となるのは人民解放軍。
経済成長率が8~11%出会った20年間に軍は一貫して二桁成長している。政権が軍の要求を呑んできたので政権がもっている。経済が駄目になると 危ない。毛沢東は各地の軍を地方軍閥化させないことに腐心した。人民解放軍は総政治部、総参謀部、総装備部、総後勤部の4つがそれぞれホテル、武器輸出会 社、投資信託、海運会社の経営をやっている。これらが利権闘争をやっている。利権があるのは装備部。ここが汚職の温床になっている。

北京に豪邸、海軍幹部
同じ共産党幹部でも軍よりも政府の方が利権が大きい。汚職ができる。それで軍の不満が高まっている。しかし軍の予算が大きいので軍も大きな汚職ができるようになって、先年捕まった海軍ナンバーツーは海軍と関係のない北京に豪邸を持っていた。

軍が反旗を翻す可能性は
軍が政府の方が汚職の面で上手い汁を吸っていると不満を持ったときとか、党の腐敗があまりにも進んで、軍がその利権を全て独り占めしたくなったと きとかに、軍が共産党に反旗を翻して共産党政権が潰れるという可能性はあるのか?中国は皆が汚職しているので成り立っている。腐敗が完全になくなれば潰れ てしまう。政府も軍も上も下も皆汚職ができるので続いている。汚職の利権は経済成長がなければ続かない。経済成長が止まればこのバランスが一気に崩れる。

大学卒業生の半分が就職できない
中国がまとまるのは、経済成長が続いて誰もがお金を儲けられると言う神話があるうちだけ。アメリカの経済が冷えこめば中国の対米輸出が激減する。2009年2月で失業者2000万人。さらに鉄鋼、自動車、造船が潰れる。ガラス、化学肥料もダメ。

急速に失速する中国の実体経済
不動産バブルは崩壊の真最中。2008年9月、10月で北京・上海の住宅取引は前年度から70%減。深センでは価格下落30%。アメリカの株価の 理論値は一株当たりの資産倍率である。日本はこれが低いので今後アメリカの買いが入る。中国は一株当たり資産倍率が計算できない。企業情報は不透明。企業 業績は操作されている。だから株の価値の付けようがない。中国株は2007年の10月16日をピークに80%落ちて回復の見込みがない。アメリカからの買 いはもう入らない。

不況型暴動の頻発
一昨年までに発表された暴動は7~8万件。昨年は12万件位。この数ヶ月の暴動は不況型になった。会社が潰れて賃金が払われなくて起こる暴動と地 方都市もコミュニティ全体で不動産投資をして住民が皆買ったが、それがパーになって起る暴動である。そこで軍の存在感が増してくる。共産党政府としては、 軍が反乱を起こす前に戦争を始めれば、軍に対する支配権を維持できる。アメリカも最後の不況対策として戦争を使うかもしれない。そうなると第3次世界大戦 の可能性がある。

軍の暴走と言う悪夢
中国の政治は党の細胞があるだけで行政がない。あるのは党と軍。日本では新潟県知事の方が新潟県自民党支部長より偉い。中国では河南省党書記の方が省長より遥かに偉い。温家宝より偉い人は党中央には大勢居る。

汚職専門集団化した共産党の細胞
企業で一番偉いのは社長ではなく、社員の共産党書記。彼が社長を任命する。このようにして党が全ての利権を手に入れて皆一斉に汚職をやる。

第3章 ネットは革命前夜の雰囲気

ビル・ゲイツが中国人にとってのヒーロー
北京の公衆浴場が三助を募集したら、5000人の大学生が応募してきた。もう絶体絶命の状況である。そのため皆公務員を目指すが競争率は73倍。女の子は大学卒業前に結婚する。ある金持ちが南京の大学で「妻求む」の広告を出したら、1000人の女子大生が応募してきた。
本屋での売れ筋は、金持ち列伝、学習参考書、旅行ガイドブックの順で、大変即物的。思想がかった本は全く売れない。中国人のヒーローは、ビル・ゲイツ、ジョージ・ソロス、ウオーレン・パフェット。

「人の論文は盗まない」と宣誓する大学教授
書道界は官僚の世界になった。書道界の何かのポストについて利益を求める。芸術ではなく利権の世界になった。清華大学の某教授によると、大学教授 の発表する学術論文の80%は殆ど学問的価値がないそうだ。中国の学術・科学技術界では学歴詐称、盗用、データ捏造、金を使っての論文発表、教授職の売 買、等。某医学大学では1000人の教授と院生が集まって「人の論文を盗まない」と誓った。
昔の中国では知識人が規範となっていた。今ではその知識人も堕落している。
宗教界も同じ。牧師も司教も共産党が任命する。バチカンが怒るのは当然だ。

中国版「2ちゃんねる」の様相
中国でインターネットが発達したのは江沢民の時代。当時の掲示板は愛国主義と反日で溢れていた。しかし、最近は政府批判、特に経済政策批判が始 まっている。政府はコントロールしようとしているが完全にはできない。でも、共産党打倒までは行っていない。例えば、国富ファンドが出資した80億ドル が、現在20億ドルにしか評価されていないことが批判されている。

公安はもうモニターできない
地方財政の多くが土地の売却によっている。上海で地方財政収入の4分の1が土地バイ局収入なので、不動産バブルがはじけると財政収入が減る。同時 に賄賂収入も減る。それで地方政府は不動産業の梃入れをする。その時にも、一般人民を救うような発言をする。これが多くの批判を集めている。中国のイン ターネットの発達は遅かった。2000年で300万台。その時点では公安が全てモニターできた。それが現在の2億台になると、もうモニターできない。しか も昔は大学寮のロビーで共用のパソコンを使っていたのが、現在は個室で個人のパソコンを使うようになったので学生の相互監視ができなくなった。

「共産党打倒」のブログ
北京理工大学の教授がブログで中国最大の問題は共産党幹部の特権だ、この特権制度を廃止すれば新しい中国が生まれる、と書いた。そのブログはまだ閉鎖されていない。中国人民は共産党を嫌悪している。世界の人々からも嫌われている。

革命前夜のような雰囲気すらある
中国は固定電話が全く普及していなかったので、携帯電話が普及した。始めは高かったので台数が少なく公安がモニターできた。今は安くなって4億4千万台。当然モニターできない。記録も残らないので言いたい放題。
ネットと携帯電話が官報の嘘を暴いた。

愛国主義と金儲けが教育のテーマ
天安門の時にはインターネットがなくて、自分たちの考えを伝達する手段が限られていた。しかし今は個人的に儲ける手段が出てきたので、そういうこ とを若い人がやらなくなった。しかし、大卒の就職難の時代になったとともに彼らはインターネットの最大の使い手である。彼らがどう動くか?それと退役軍人 の動き。
中学高校は受験勉強。大学は愛国主義と金儲けを教える。人間教育は行わない。日本より酷い。

孔子を説きながら生徒から賄賂を取る先生
父兄は競って先生に賄賂を贈る。韓国も同じ。その事実を子供たちが知っている。先生は子供を叱れない。大学に入っても優を増やしてもらうために先生に賄賂を贈る。そういう教育環境で育った後に社会に出て賄賂漬けになる。

つづく

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コメント

私も前々からずっと日本人は中国人を少し賢被り過ぎて居るのでわ無いかと思って折りました。

投稿: ガンジ | 2009年8月26日 (水) 01時05分

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