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円安バブル崩壊―金融緩和政策の大失敗

野口 悠紀雄、ダイヤモンド社を読んだ。

野口 悠紀雄氏の論説には以前から興味を持っていた。同感・納得することが多かったからである。以下要約。
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1.景気回復は円安による。この円安は低金利と金融緩和によって起こり、非効率な旧型産業を温存し、不動産価格を上昇させ、インフレの危険を孕むこととなった。

2.サブプライム問題によってドルが値下がりした。これにより、日本の対外資産・外貨準備(殆どがドル建て)は大きく減価している。その損失額は全世界の金融機関の損失額に匹敵するだろう。
90年代以降の不況の原因は、戦時体制による経済システムが現在まで続いていることにある。政府による無益な統制を廃して市場を中心とした経済システムに変えなければ、この不況は克服できない。

3.現在日本の金融機関の収益率は欧米よりも格段に低い。それは投資銀行的な役割を果たしていないからだ。その原因は政府の金融統制が的外れなことによる。

4.トヨタの従業員数は30万人、グーグルは2万人弱、そして両者の時価総額は殆ど同じ。日本はグーグルを生めるのか?

5.「ふるさと納税」もばっさりと切り捨てているが、詳細は省く。
地域間格差是正のために、地方に不要な道路を作れば、鉄、コンクリート、労働力が無駄に使われるので、直接地域住民にカネを配れと言っている。

6.年金は当初のシステム設計から誤っているので、根本的に見直せと言っている。国民年金は維持不能だそうだ。年金の民営化を主張している。
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一般に、マスコミ評論家が常識としている意見を片端から論破して爽快である。

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弱肉強食化する日本 ワーキング プア(working poor)は、正社員並みに、あるいは正社員としてフルタイムで働いても、ギリギリの生活さえ維持が困難、もしくは生活保護の水準以下の収入しか得られない就労者の社会層のことである。直訳では「働く貧者」だが、働く貧困層と解釈される。 これまでに見られた典型的な失業者をはじめとする貧困層とは異なり、先進国で見られる新しい種類の貧困として近年問題視されている。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 フリーターは「自分で選んだのだから... [続きを読む]

受信: 2008年9月21日 (日) 10時53分

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