演歌について
若い時からずっと[演歌」が嫌いだった。
自虐的な自己陶酔を感じるからだ。普通演歌は男の歌と思われている。しかし私は演歌ほど女々しくて男らしくない歌はないと思う。若いときに私は、こういう甘ったれた歌を好きになってはいけないと自分に封印したのかもしれない。
普通、演歌を始めとする日本の古い歌謡曲は「ヨナ抜き長音階」だと言われている。音楽に疎い私は「ヨナ抜き長音階」とは何ななのかが分からないのだが、簡単に言うとドレミファのファとシの音がが抜けているらしい。
所が最近読んだ本(「音律と音階の科学」小方厚)によるとスコットランド民謡も「ヨナ抜き長音階」らしいのだ。スコットランド民謡は嫌いでないのでどうも私が演歌を嫌いな理由は「ヨナ抜き長音階」にあるのではないらしいことが分かった。
するとやはり、先ほどの「甘ったれ精神」が原因かな?だから最近の演歌衰退の傾向は私には好ましい。日本の甘ったれ男は減少どころか増殖の傾向を感じるけど。
しかし、女の演歌は嫌いでない。 「夢は夜開く」はむしろ好きだった。
暗い歌だった記憶がある。何よりも救いがない。良い歌なのかどうかは分からないが、それでも何となく忘れられない歌だった。
もと歌は、練馬少年鑑別所で歌われていたものだとか。暗いわけだ。
この歌を園まりがテレビでうたったのが1966年、藤圭子が1970年。ビートルズが来たり、公害が問題になったりした年だが、景気がそう悪かった記憶はないのだが、どうしてこんな暗い歌が流行ったのだろうか?
一方、私は現在は日本が絶望的な状態にある時代だと思っている。これほど暗い時代はなかった。全く展望が開けない。未来に希望が持てない時代だと思う。
しかし、テレビを見ても、これほど暗い歌には出会わない。何故なのだろう?
人は希望が持てるときには暗い歌をうたう。本当に希望が持てなくなったら、オチャラケル?
既に我々は、暗い歌に耐えられなくなっているのではないか?余りにも時代が暗いので。
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